劇団わたあめ工場#14「鬼魅鬼」観ました
どうも御無沙汰です、和奏です。
この時期は花粉症の方がよく「目玉取り出して洗ってから戻したい」と言ってるのを見かけますが、今の私は首から背中にかけての筋肉を剥がして揉み解してから戻したいです(訳:体がバキバキに凝っている)
それはさておき。
先日千穐楽を迎えた劇団わたあめ工場の「鬼魅鬼」を観てきたので感想をば。
読み方は"おにかみ"です◎
※例によって長文
※結構なネタバレ注意
※上記に関して読後の苦情や誹謗中傷は受け付けません
目次
キャスト
敬称略にて失礼します。
- 椿/ボタン…莉月まゆ(わたあめ工場)
- 牡丹/椿姫…皐月梨早
- 当麻清鷹……風間庸平
- 香花/糸……小名木美里(文エンターテインメント)
- 萩乃…………仲舘早紀(演劇集団TOY'sBOX)
- 天龍院………寅之助(株式会社アートプラネット/actionclub eagle)
- 丹波蓮明……卯木祐矢(わたあめ工場)
- 尚正…………黒木伸一朗
- 法也…………黒崎翔晴(時代絵巻AsH)
- 雪椿…………せんばななみ(わたあめ工場)
- 雛菊…………未来みき
- 柳生宗芳……加藤雄太
- 相良…………政野屋遊太
- 雀……………中山ヤスカ
- 千歳…………濱田侑香里(わたあめ工場)
- 与作…………横山拓人(アプトプロ/劇団HowlBell)
- 房……………遥ありす(C&Oプロダクション)
- 凛……………山下りぉう(わたあめ工場)
- 寿々彦………松本さえ子
- 池田…………齋藤雅樹
- 橘……………青木蔵人
- 長井…………浅井迪大
- 果澄…………藤原真奈実(わたあめ工場)
- 峰……………木戸彩乃
- 瀧……………流星奏音
- 初……………梅崎とも
- 里……………松村若葉
わたあめさん史上最多人数ですって。しゅごい(真顔)
お名前や所属団体については都度当日パンフ等で確認していますが、万が一漢字間違いや記載漏れがあったら申し訳ありません…!ご指摘いただければそっと直します…
感想
観る立場によって救いの有無が分かれる感
どの作品にも言えることかもしれませんが割とこの一言に尽きるなって印象でした。
わたあめさんにしては割と救済の余地多めかなって思うくらい←
梨早さんも仰っていました*1が観る人の立場というか、"誰に共感するか"や"何回観るか"によって見え方が変わってくるように思います。
私の場合はトータル3回観ましたが、初回は割と絶望感多めだったのが2回目に伏線と心情探しに変わり、最後は「むしろこれで良かったんでは」ぐらいの印象に…我ながら印象の変遷がすごい…笑
メインが重苦しい分他の明るさが際立つ
吉備城と城下町(主に柳生道場)の2ヶ所を中心に物語が展開していくんですが。
吉備城パートが重苦しい分城下町のわちゃわちゃ感というか、賑やかさがバランスを取ってくれてる気がします◎
個人的に茶屋パートと与作&寿々彦の言い合いパートが好きでした。
どっちも毎回「フフッ」てなってしまうん…
特に茶屋パートの
「一口食べれば~?」\極楽浄土~!/
のくだりがね…「アイドルのコーレスかな( ˘ω˘ )???」って毎回思ってたよね…笑
それぞれについて思うこと
それぞれと言いつつ全員見きれてないのが若干申し訳ないんですけれども。
椿
一言で言うなら良い子が過ぎる。
幼少期に幽閉されているので15歳*2とはいえ若干幼めではあるんですけど、年相応の知識が伴わないだけで周りをよく見ることのできる子なんだろうなと。
ラストの演出が最初はめちゃくちゃ可哀想に思えたのですが、
回を増すごとに「元々の彼女の願いは両親と一緒にいることだったんだから本懐遂げてるよね…?」と思うようになってきて(←)、上でも多少言及しましたが最終的にはあれで良かったんではないかと思うようになりました。
一番最後の台詞は半分くらいしか解読できず。悔しみ…笑
まゆさん、いつも可愛い爪してるなぁと思ってたのですが今回の役を演じるにあたって敢えて爪を欠けさせたり砂埃で汚したりしたそうです…
実際に見せてもらったのですがすごかった…!
牡丹
ただただ本性が怖すぎる( ˘ω˘ )
声のトーンの切り替えがすごくて何回「ひぇっ」てなったことか…
あと折に触れてニタァって笑うんですよ彼女。
あの笑い方が本っっ当に不気味でね…恐ろしかった…(褒めてる)
城の庭先に椿の花が咲いていることすら気に食わない彼女。
嫌いなものというか、嫌なものほど目につくというのは逆にそれだけ意識しているということなんだよなぁと感じて勝手に自分を重ねてしまった部分もあったり。
清鷹様と天龍院の会話を聞いてしまったのがきっかけで椿に対する劣等感を抱くことになったんではないか、それが無自覚だとしても許せないから椿を見下して安心したいんじゃないか…
と、いう邪推←
本編中何度も椿を利用して難を逃れてきた牡丹ですが、本当に欲しいものは何一つ手に入れられていないという点では彼女も可哀想だなぁと今は思います。
本当に欲しいものが手に入らないから他で満たそうとするし、最終的に自分で全部壊してしまったのかなと。
ちなみに梨早さんは過去にもわたあめさんの本公演に出演していますが、過去の公演と比べても今回の衣装が布量最多じゃないかと思います。笑
当麻清鷹
不憫な人だなとは思うけど正直言って共感は出来ない人でした←
とは言ってもこれは私が"妻"の立場も"母"の立場も経験したことがないからだと思うので、一概にどうとは言えないんですけれども。
国の当主として彼なりに頑張ってることはあったんだろうと思うのですが、天龍院との会話を娘に(牡丹に)聞かれてしまったのが運の尽きかなぁという気がしました。
私が牡丹の立場なら彼にその気がなかったとしてもあれだけ聞いたら「お前は不要だ」と言われてるように感じてしまいますし、その後注がれる愛情も純粋な気持ちで受け取れなくなってしまうと思うんですよね…
とはいえ牡丹の所為でヤク漬け(語弊)になったり、香花様を毒殺されたり散々な目に遭ってるなと。椿との再会すら叶わなかったのにはさすがに同情します…
相良&千歳
今回の私の最推しペア。ありがとう許嫁…ありがとう世界…( ˘ω˘ )
この2人がメインで会話をするシーンというのはあまりないんですが、袖の方とか奥の方でメインの会話を邪魔しないようなやりとりをしてる印象がありました。
可愛いし微笑ましいんですよこの2人…
楽日は相良さんの出陣前の抱擁が結構長めだったと聞いてもう…尊すぎて…安らかな死ですよこんなん…
この2人は"遠い昔に置いてきた感情"を思い出させてくれそうな感じしますよね!…ね?←
観た人には分かると思うんだきっと…笑
ちなみにTwitterにて千歳さんの"相良さん呼び捨て騒動"があったことについて相良さん本人にお伺いしたら「私は別に呼び捨てでも構わんのですがねぇ」って仰っていて「ち、千歳さーん!!!良いって言ってますよー!!!」って思った私←
侑香里さんはかつてのお糸さんも演じられていたので、「もしかしてお糸さんかつての自分と千歳さんが似てるから彼女を相良さんの許嫁に…?」という邪推をしたりもしました( ˘ω˘ )笑
柳生宗芳
強面パパ◎
何回か観てると伏線に気付くというか、諸々つながって見えてくるので「あー、あー、なるほどな」ってなります。
若かりし頃の宗芳様がね、よく見ると仕草とか髪型とか今の宗芳パパとめちゃくちゃ重なるのでビフォーアフターを見てる気がして面白かったです。笑
奉公人トリオを帰した後に相良さんが「よくもまぁあんなにペラペラと…」って呆れ半分な感じで言ってましたが「いや、割と昔から池田様のこと言い負かしてますよ」って観ながら思ってました。
とはいえあれはさすがに雀ちゃんが不憫過ぎる←
物語のその後は分かりませんが、事実を知ったらまた後悔と椿への申し訳なさに苛まれるんじゃないかと。
特に申し訳なさについては彼が一番強く感じるんじゃないかなと思っています。
萩乃
背中バンバン叩くとこも「あらやだ!」の言い方もツボでした。あと「塩味濃いめです~」が結構好き( ˘ω˘ )◎
「塩味が濃いんじゃなくて貴方の涙の味では…」とか野暮なこと考えたよね←
椿と牡丹が生まれる前から香花様に仕えてることや言い回しを考慮すると本編の時系列では結構お年を召されてらっしゃるのかなって思います。
清鷹様に対しても毅然とものを言えるのは彼女が"香花様に"お仕えしてるからなんでしょうね…あのシーンは凛としててカッコ良いなぁって思いました…
天龍院
印象大どんでん返しの人。そして年齢不詳が過ぎる人←
最初こそ"忌み子"だの"片割れを天に捧げなければ"だのと言っていて正直良い印象ではなかったのですが(失礼)、
終盤の殺陣に入る前の台詞で180度ひっくり返った感じがします。
考えてみれば椿を探すことに賛成した時も「改めて天に捧ぐためではないのか」とは言っていましたが、具体的に名指ししているわけではないんですよね…
殺陣そのものもカッコ良かったのですが、殺陣に入る前と最期の迎え方がめちゃくちゃカッコ良くて何回観ても「はぅぅ…」ってなってました。
持ってる錫杖がそもそも素敵過ぎる。
ちーむ牡丹(尚正&法也&雪椿)
ビジュアルの2.5次元みがすごい(語彙力)
殺陣がカッコ良いのはもちろんのことなのですが、牡丹様の側に控えてる時の彼らが三者三様で観ていて面白いなぁと思いました◎
尚正がそこそこフリーダムな振る舞いしてる分法也がかっちりしてるのも引き立つしその逆も然りだし、雪椿も身体の動き自体は多くないけど表情はよく動くなぁとか(ただし無愛想)
雪椿のことを尚正と法也がどう思ってたのかはちょっと聞いてみたかった感があります。
彼女があんな形で最期を迎えた理由というか、あの瞬間の彼らの脳内を覗いてみたい感じはちょっとしました。
池田&寿々彦親子
池田パパは立場的に労いたい人No.1です(個人比)
中間管理職お疲れ様…!
親子のシーン自体は多くないのですが、数少ない親子の会話からの雪椿vs寿々彦の殺陣シーンがほんとにね…刺さりました…
池田様を演じられた雅樹さんは前回「Syng til måne」の中でもそこそこ派手に転んだり何だりしていて心配になったのですが、今回も結構派手に落ちたなぁという部分があって勝手にお身体の心配をしてました←
座席の都合で最初は見えなかったのですが、雪椿との戦闘で寿々彦がハケる時に池田様の扇子を持って行ってるんですよね…
楽日にようやくそれが見られてこみ上げてくるものがありました。親子水入らずで笑い合うifが見たかった…
じょちゅーず(峰&瀧&初&里)
ビジュアル公開の時に「衣装が華やかで可愛いなぁ」と思っていたじょちゅーず。
お瀧ちゃんに関してはフリル全問正解しました◎奏音さん曰く全問正解は私が初めてらしくてちょっと誇らしい気持ち。笑
全員集合してのやりとりはあまり多くなかったですが、女が集まった時特有の姦しさがほんとに「女あるある」っぽくて苦笑しました(^^;
口さがない人達というか、噂話好きな人というか、"一定数こういう人達いるよね"感がすごくてですね…
奏音さんは幼少期の椿と牡丹も演じられていたのですが、声がまゆさんに似ていて最初びっくりしたのが印象的でした。
衣装が男女共にとても可愛い
劇団員の真子さんが作ってる衣装、どの公演でも毎回「綺麗だなぁすごいなぁ」って思ってるんですけど今回の衣装がとても可愛くてですね…
左右別の布地を縫い合わせてる(そうでないキャラクターもいますが)のが個人的に刺さるポイントというか、柄×柄なのに嫌な派手さじゃないのがとても好きで…!
城下町メンバーと吉備城メンバー(主に女性陣)でデザインが若干違うのも
「アッ城の面々は姫様のご趣味で*3南蛮っぽいデザインに仕立てられてるのね」とか
「城下町の人達は兄弟姉妹とかご近所さん同士でお下がりのやりくりしたり継ぎ接ぎしてるのかな」とか妄想が捗って大変楽しかったです…◎
まとめ
言及しきれなかったキャラクターがいて申し訳ないです…目が足りないのと思考がまとまらなかったんや…
途中自分語りも挟まってしまって読みにくい感想だなぁと自分で読み返していても思うのですが(←)、それくらい私自身重なる部分があったということでご容赦願いたいです。
吉備の国で手に入れた諸々のお写真貼っときます⁽⁽◝( ˙ ꒳ ˙ )◜⁾⁾
全部大切だけど左下のピアスがとてもお気に入りです◎
何せ同じものがないのでね…たくさん着けさせていただこう…人( ˘ω˘ )<感謝
吉備の国を3回も旅できて良かったです。
キャスト・スタッフの皆様お疲れ様でした、ありがとうございました…!